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自立支援教育訓練給付金とは?母子家庭のお母さんが資格取得で知っておきたい支援制度

「自立支援教育訓練給付金」という言葉を見て、
・働きながら資格を取りたい人向けの制度?
・高等職業訓練促進給付金とは何が違うの?
・私でも対象になるのかな?
と感じている方も多いと思います。

この制度は、母子家庭のお母さんが比較的短期間の講座や資格取得にチャレンジしやすくするための支援制度です。 ただし、「使いやすそう」に見える一方で、対象外になりやすい落とし穴もあります。
この記事では、制度の仕組みから注意点まで、順番に整理していきますね。

高等職業訓練よりハードルが低そうに見えますが、事前確認はやっぱり大事ですよ。

自立支援教育訓練給付金はどんな制度ですか?

自立支援教育訓練給付金は、母子家庭のお母さんが、 就職や転職に役立つ講座・資格を受講した場合に、受講費用の一部を支援する制度です。

高等職業訓練促進給付金が「学んでいる間の生活費支援」に近いのに対し、 この制度は受講費用の補助が中心になります。

「長期間の通学は難しいけれど、スキルや資格は身につけたい」 そんなお母さんにとって、検討しやすい制度の一つです。

制度の目的と考え方

この制度の目的は、母子家庭のお母さんが、 今後の就職や働き方の選択肢を広げることです。

そのため、
・仕事につながる可能性があるか
・就労や転職に役立つ内容か
という点が重視されます。

「勉強になるから」「興味があるから」という理由だけでは、 支援対象にならない場合がある点は、先に知っておきたいポイントです。

自立支援教育訓練給付金の対象になる人の基本条件

ここでは、「自分が制度の対象になるのか」を考えるための基本的な条件を整理します。 細かな判断は自治体ごとに行われるため、最終的には必ず窓口で確認してくださいね。

母子家庭であること

対象となるのは、配偶者のいない母子家庭のお母さんです。 離婚、死別、未婚など事情はさまざまですが、 子どもを監護している立場であることが前提になります。

同居の有無や世帯の扱いによって判断が変わることもあるため、 自己判断せず、現状をそのまま説明することが大切です。

所得制限があること

自立支援教育訓練給付金にも所得制限があります。 多くの場合、児童扶養手当の所得制限が基準になります。
・前年の所得で判断されることが多い
・収入と所得は同じではない
という点は、高等職業訓練促進給付金と共通しています。

「今の収入だけで判断しない」ことが大切です。

対象になりやすい講座・資格の考え方

自立支援教育訓練給付金で一番迷いやすいのが、 「どんな講座や資格が対象になるのか」という点です。
ここでは、あくまで判断の目安となる考え方を整理します。

事務・IT・専門スキル系講座を考える場合

この制度では、
・事務系スキル
・IT・パソコン系スキル
・専門知識を学ぶ講座
などが検討されることが多いです。

働きながら受講できる講座が多く、 「今の仕事を続けつつ、次のステップを考えたい」お母さんには相性が良い場合があります。

ただし、資格が必須ではない職種も多いため、 資格を取ったあと、どう仕事につなげるかまで考えておくことが重要です。

短期講座・通信講座を選ぶときの注意点

自立支援教育訓練給付金は、短期講座や通信講座でも対象になる場合があります。 ここが一番の注意ポイントでもあります。

・民間資格のみの講座
・修了基準があいまいな講座
・就職との関連が弱いと判断される内容
は、対象外になることがあります。

「通信だからダメ」「短期だからダメ」と一概には言えませんが、 必ず講座名をそのまま伝えて確認することが欠かせません。

支給内容と給付のタイミング

自立支援教育訓練給付金は、 受講費用の一部が支給される仕組みです。

多くの場合、
・講座を修了したあと
・必要書類を提出してから
支給されます。

そのため、受講中はいったん自己負担が必要になるケースもあります。

「あとから支給される」点に注意

高等職業訓練促進給付金と違い、 この制度は「毎月支給」ではありません。

「支援があると思っていたら、先に支払う必要があった」 とならないよう、
・受講費用はいくらか
・いつ支給されるのか
を事前に確認しておくと安心です。

自立支援教育訓練給付金でよくある対象外ケース

ここでは、相談でよく出てくる「対象外になりやすいケース」を整理します。 事前に知っておくことで、無駄な出費や遠回りを防ぎやすくなります。

受講を始めてから申請したケース

自立支援教育訓練給付金も、受講前の申請・相談が原則です。 先に申し込んでしまうと、対象外になることがあります。

「高等職業訓練ほど厳しくないだろう」と思い込まず、 必ず順番を守って進めてください。

対象外の講座を選んでしまったケース

講座の名前だけ見て判断してしまい、 後から「対象外だった」と分かるケースも少なくありません。

学校単位ではなく、コース・講座単位で判断されることが多いため、 確認は必須です。

申請までの一般的な流れ

最後に、自立支援教育訓練給付金を利用する場合の、 一般的な流れを整理します。

STEP
講座・資格を検討する

取りたい資格や受講したい講座を整理します。

STEP
自治体に事前相談する

対象になるか、申請時期を確認します。

STEP
申請後に受講を開始する

申請が受理されてから受講を始めます。

母子家庭の資格取得を考える方へ

自立支援教育訓練給付金は、 「すぐに使えそう」に見える分、確認を後回しにしてしまいがちな制度 ですが、
・対象講座かどうか
・支給のタイミング
・自己負担の有無
を整理してから動くことで、安心して資格取得に進めます。

資格取得支援全体の考え方については、 母子家庭の支援制度と資格取得支援の全体像 で詳しくまとめています。 あわせて確認してみてくださいね。